vol.2参加作品
マジックインキで不定形のドローイングを書く。このドローイングはその時々のわたしの感情や思いを線で表現したものだ。そのドローイングをプロジェクターを使って、拡大しながら壁に投影し、その線をなぞるように、テープを貼っていく。
わたしの作品は、作品を設置する場所に直接テープを貼って制作する。そこでは、その場所が持つ空間性と、時間すなわちその歴史や物語の上に、わたし自身を重ね合わせるという行為になるわけだ。
さらに、テープを貼る作業は、わたしではなく複数のスタッフが行うので、スタッフ自身の思いや考えも付与されることになる。今回の三十八間蔵における制作では、会津在住の方々に、テーピングスタッフとしてかかわっていただいた。
会津・喜多方の歴史のある建物と、会津の方々と、わたしの作品が重ね合わさったときに、新しい物語が語られ、それが、また歴史の一部として残っていくのだと思っている。
アーティスト
吉岡まさみ