概要 Outline
東日本大震災から10年目にあたる2021年の「精神の〈北〉へ vol.11–vol.14」は、日本とスコットランドの交流企画です。当プロジェクトvol.1の参加者スー・グリアソンからの提案を受け、スコットランドでの開催を計画しましたが、世界は瞬く間にコロナ・パンデミックとなり、渡航が不可能に。スーと私は、両国の参加者が自国にいながら繋がり合う交流の方法を工夫しました。
その方法は、日本とスコットランドからの8名が、両国から1人ずつの4組のペアを組んで対話を重ね、作品を双方から送り合い、両方の会場にコラボレーション作品を展示するというものです。
日本:Spirit of North (丸山芳子企画)、スコットランド:Confluence of North(スー・グリアソン & ジリアン・マクファーランド企画)という2つのプロジェクトの共同企画として、両国の4地点で4回の開催を実現しました。
私たちは、コロナ禍による「会えない国際交流」というハードルを、ユーラシア大陸の東と西から向き合って乗り越え、協働して表現する可能性を切り拓いたのです。
A decade after the Great East Japan Earthquake, volumes 11–14 of Spirit of North in 2021 connected Japan and Scotland through an exchange of ideas and artistic visions. Initially, Su Grierson, a participant in the first Spirit of North project in 2013, proposed hosting the events in Scotland. But as the pandemic rapidly spread, international travel soon became impossible. Determined to continue, Su and I, Maruyama Yoshiko developed a way for eight participants from both countries to collaborate without ever leaving their home countries. We paired four participants from each country, who engaged in ongoing dialogue and artistic exchange.
The results were then exhibited simultaneously at venues in both countries. This collaboration was brought to fruition through two parallel projects: Spirit of North, curated by myself in Japan, and Confluence of North, curated by Su Grierson and Gillian McFarland in Scotland. Together, we successfully held four exhibitions across four locations in both nations. Through this initiative, we overcame the challenges of remote international exchange imposed by the pandemic, creating a platform for collaborative artistic expression from the eastern and western fringes of Eurasia.
アーティスト Artists
日本 Japan
丸山芳子/MARUYAMA Yoshiko (Lead Artist of Spirit of North)
滝沢達史/TAKIZAWA Tatsushi
浅井真理子/ASAI Mariko
丸山常生/MARUYAMA Tokio
スコットランド Scotland
スー・グリアソン/Su GRIERSON (Lead Artist of Confluence of North)
ジリアン・マクファーランド/Gilian MCFARLAND
カイラ・クレッグ/Kyra CLEGG
インゲ・パニルス/Inge PANNEELS
国際交流展 Exchange Exhibitions between Japan & Scotland
2021年6月8日〜11月27日/ 8 June –27 November, 2021
Vol.11 パース展 Perth
2021年6月8日~26日
Perth Creative Exchange(パース市、スコットランド)
▪️シェトランド島 Shetland オンライン・プレゼンテーション
2021年9月5日
Yell(スコットランド、シェトランド諸島)
Vol.12 喜多方展 Kitakata
2021年10月3日~16日
二十間蔵・絵本の蔵・南町2850(福島県喜多方市)
文化庁指定「重要伝統的建造物群保存地区」の3つの個性的な蔵。
Vol.13 西会津展 Nishi-Aizu
2021年10月23日~29日
西会津国際芸術村(福島県西会津町)
元中学校だったレトロな木造校舎をそのまま活かした、文化発信拠点。
Vol.14 ストーノウェイ展 Stornoway
2021年10月23日~11月27日
An Lanntair(スコットランド、ルイス島のストーノウェイ町)
催し Events
▪️国際交流オンライン・コミュニケーション International Online Communication
2021年10月3日 二十間蔵(福島県喜多方市)
喜多方展会場にて、両国のアーティスト全員参加の公開Zoom対話。喜多方展の4つのコラボレーション作品を映像で紹介する。
▪️パフォーマンス Performance
2021年10月7日 画廊星醫院
丸山常生
▪️子供アート体験:ワークショップ・アート作品鑑賞ツアー Workshop
2021年10月3日・10月16日 南町2850番地 原っぱ
丸山芳子・浅井真理子・滝沢達史・丸山常生
(企画:キタ美実行委員会)
▪️講演 Lecture
2021年10月24日 西会津国際芸術村
「北と惑星思考」結城正美(青山学院大学 文学部英米文学科教授:環境文学・アメリカ文学)
自然や環境は人間の歴史のなかで語られてきたけれども、惑星という視座は、近年になって出現したものである。人間の時間尺度を優に超えた惑星、そこに私たちは住んでいる。そのことについて文学作品を手がかりに考える。
▪️国際交流オンライン・コミュニケーション International Online Communication
2021年10月24日 西会津国際芸術村とAn Lanntair
同時開催中の両国のアーティスト全員が、公開Zoomでつながり、1年以上の長い交流活動を振り返る。
▪️パフォーマンス Performance
2021年10月29日 西会津国際芸術村 校舎-校庭
丸山常生&西尾佳那
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主催 Organizer
精神の〈北〉へ 2021実行委員会/Spirit of North Confluence of North
共催 Co-organizer
西会津国際芸術村(運営:一般社団法人BOOT)
助成
公益財団法人 花王芸術・科学財団 公益財団法人 朝日新聞文化財団 公益財団法人 野村財団
協力 Cooperations
キタ美実行委員会 喜多方市小田付地域おこし協力隊 画廊星醫院 阪下昭二郎 千葉奈穂子 中澤ナオ 株式会社堀内カラー